企業によっては転職者に対する採用方針が違っており、中には書類選考や面接だけではなく、筆記試験を行うという企業も少なくはありません。
筆記試験では主に一般常識テストが行われます。
このテストから転職者にどれくらいの能力があるのか企業が判断していくのですが、一般常識と言ってもその範囲がイメージできない方もいるはずです。
それは社会人としての一般常識なのか、業種としての一般常識なのか、初めて転職活動を行われる方であれば、わからないことが多いと思います。
そこで、この一般常識テストがどういった内容になっているのかということと、よく出題される問題について簡単にご紹介していきます。
目次
一般常識テストとは?
一般常識テストとは言葉の通り一般常識がどれくらい備わっているのか知るための問題となります。
現代における一般常識としては、学校で習ってきた国語、数学、英語、社会、理科の5教科に対する問題が出題されやすくなっています。
この時企業側が一つ一つ一般常識の問題を考えるのかというと、そうではなく、参考書や販売書から流用してきた問題を出題する形式が多いといえます。
問題としては学生の頃勉強を行ってきた方であれば簡単に解ける問題ばかりであり、回答についても選択問題が多いなど、その場で考えれば簡単に解ける内容となっています。
また企業によっては一般常識の中にSPIを取り入れている企業も多くあります。
このSPIと言うのは、公務員試験等でもよく利用されている試験問題であり、基本的には上記で挙げた5教科を応用した形で回答する内容となり、それに加え、現在における時事ニュースも問題に含まれており、著名人の名前や、スポーツ選手の名前、その他にも景気に関わる問題が出てくる場合もあるため、気になると言う方は参考書を購入してみると良いかもしれません。
一般常識テストを行う事で企業が見ている点とは?
社会人なのだから一般常識は備わっているためこういった試験は不要ではないかと考える方もいらっしゃるでしょう。
では、企業顔はなぜ一般常識テストを行っていくのでしょうか。答えは簡単です。一般常識テストの回答から、転職者の普段の生活を読み取るためにテストが実施されます。
まず、企業側が転職者を判断する材料として、面接が行われますが、面接は話すのがうまい方であれば、かなり好印象残せます。
しかし、面接の中では会話を行うだけとなるため、企業が表面的な内容しか転職者のことを理解することができません。
しかし、筆記試験である一般常識テストを行っていけば、転職者が普段の生活で数字を扱う数学的な知識や、報告書を作成するための国語力、その他にも普段からニュースや新聞を読んでいるなどの時事的な知識をもっているのかどうかを判断できます。
やはり、面接で好印象を残せても、話が上手いだけで実力が乏しいとなれば、企業側は採用に後悔を感じます。
しっかりと中身があり、話も上手な人間の方が会社への貢献度が高く、挫折せずに仕事を続けてくれると言う印象を持てます。
そのため企業は、転職者の内面を見ていくために一般常識テストを実施し、転職者の能力を判断していくといえます。
また、企業によっては一般常識がとても重要視される場所もあり、例えば、広報関係の仕事であったりメディア関係の仕事、その他にも今現在の情報を継続的に収集している人物が求められる職場であれば、一般常識が必要不可欠です。
それに加えて、教員や塾講師など、人にものを教える仕事をする人であれば、一般常識がなければ、人にものを教えることができません。
そのため、この職業であれば必ず一般常識テストが実施されると言うものもありますので、自分が転職しようと考えている業種において、テストが実施されるかどうかを調べておくと今後の動きがイメージしやすくなるはずです。
企業が行うテストの種類
企業が行う一般常識テストにはいくつか種類があります。
上記でも簡単にご説明しましたが、主に5教科を扱うテストとSPIを取り入れたテストがありますので、それについてこちらで詳しくご説明します。
5教科テスト
5教科で出題される問題は、学校で習ったものばかりです。
その中でも特に難しい問題などは出題されず、勉強のベースとなっている内容が出題されます。
例えば数学であれば平方根の問題や微分積分、英語であれば、英文の日本語訳、その他、誰でも聞いたことがある問題が出題されていきます。
ただし、授業を聞いていなかったり、意識した勉強をしていない方にとっては、回答が難しい場合もあります。
しかし、選択問題である可能性が高く、4択のうちから回答する問題である場合もあります。
ただし、それでは運で問題を解く必要がありますので、時間があるのなら、インターネットや書籍で公開されている問題を一通り解いてみるといいかもしれません。
SPIテスト
言語問題・非言語問題からなる「能力適性検査」と、性格の特性を測る「性格適性検査」の2つから構成されています。
問題形式は選択問題であるため、1から回答を考えていく必要はありません。特に時事問題であれば、日々ニュースなどの情報を見ているという方であれば、難なく回答できるものばかりです。
世の中の動き、スポーツなどに関する問題が多く、関連する単語などが選択肢に挙がります。
SPIについては問題集が販売されており、企業が出題する問題も、それらの書籍から抜粋されている可能性があります。
一通り解いておけば回答できる問題も多くありますので、準備のため購入して勉強しておくといいかもしれません。
主な例題と回答
・国語の場合
問題)次の__の漢字の読みのひらがなを以下の4つから選択せよ。
・思うように物事が進まず、狼狽した。
回答)①ろうばい ②こんわく ③ろうよう ④こんらん
答え①狼狽(ろうばい)
・数学の場合
問題)次の計算の答えを以下の4つから選択せよ。
・20×9-15÷3
回答)①80 ②900 ③55 ④3
答え②900
・英語の場合
問題)以下の会話の( )に入る単語を以下の4つから選択せよ。
A「Have you finished ( )the bathroom?」
B「Not yet. I’ve just started.」
回答)①clean ②cleaning ③cleaned ④to clean
答え②cleaning
・社会の場合
問題)イギリスで18世紀中~19世紀初頭まで、機械性向上と蒸気力を利用した技術革新による社会の変化のことを何というか。以下の4つから選択せよ。
回答)①アヘン戦争 ②ベルサイユ条約 ③産業革命 ④ピューリタン革命
答え③産業革命
・理科の場合
問題)水の元素記号を以下の4つから選択せよ。
回答)①CO2 ②H2 ③O3 ④H2O
答え④H2O
・時事問題の場合
問題)( )に入る回答を以下の4つから選択せよ。
・2019年10月に東日本を襲った台風( )号によって、全24箇所の堤防決壊、複数個所での河川反乱が発生した。
回答)①8 ②19 ③22 ④12
答え②19
おわりに
以上、企業が実施する一般常識テストについてご説明しましたが、中には長く勉強をしていないことから、学校で習った5教科の内容や、一般常識を忘れてしまっていると言う方もいます。
一般常識を忘れてしまうと、実施されるテストの回答率が悪くなってしまいますので、採用される確率がぐんと下がってしまいます。
ですので、もしも一般常識について不安があったり、今まで勉強しなくて試験内容などのイメージができないと言うのであれば、いちどインターネットで一般常識テストについて調べてみて、これなら続けて勉強できそうだなと思う参考書などを見つけてみられると良いかもしれません。
一通り解いてしまえば、ある程度頭に入る内容ばかりですので、一般常識を持っているという方でも、確認のために購入しておくといいでしょう。
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